DPC 制度

他医療機関受診について

2017年9月25日

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医療事務職と言っても・・・

初対面の人に何やってるのと聞かれ病院で事務職をやってますと言うと「ふーん」と掴みづらい反応されることが多々あります。その理由は医療事務職と聞いて何をやっているのかイメージがわかないということも一面としてあるのかもしれません。医療事務という仕事を他職種の方にも分かってもらいたくて初めてこのブログですが、医療事務職と一口に言っても企業に大企業と中小企業があるように勤務する病院の規模によっても仕事は様々です 。

入院機能を持たない診療所なのか、それとも大規模な病床数を持つと共に急性期医療を担い高度な診療機能を持つ大学病院なのか、 はたまた地域に密着した経営方針をとる調剤薬局にお勤めの医療事務職の方もいらっしゃるかと思います。ひとくくりに医療事務といっても勤務する病院そして置かれている状況によってやっていることが全く違っていたりします。同業者の集まりに参加した時もそんなことまでやってるのとびっくりしたり逆にびっくりされることも多々あります。そしてそれは決して珍しいことではありません。

私自身の勤務環境はと言うと、中規模な病床数(入院するベッド数)と言える病院に勤めています。そして入院医療を提供する病院の中でも私の勤務する病院はいわゆる DPC 病院と呼ばれる病院です。DPC病院とはざっくりと言うと患者さんが入院した際の病気に対して最も医療資源を投入した傷病をその患者の診断群分類と定め、その診断群分類に対して決められた1日当たりの医療費が病院に支払われる制度です。(あくまでもざっくりと言うと)

入院中の他医療機関受診について

病院の中で仕事をしていると、自分が座っている机に院内もしくは院外からいろんな電話がかかってきます。看護師から医療費の支払いのことで相談を受けているので対応して欲しいと言われたり、ドクターからパソコンが止まっているから対応して欲しいと言われたり、それこそ大の大人がガキの使いのようなことをお願いされたりすることもあります( ;∀;)

そんな面倒くさいこと請け合いの事務への電話ですが、その中でも特に判断に迷うことが多いのが、表題にもある「他医療機関受診」についての問い合わせなのです。

例えばあなたが今大きな大学病院に不慮の怪我で入院したとします。そしてその入院中にいつもかかっているお医者さんの病院でお薬を出して欲しいと思ったとします。おそらくその大学病院は DPC病院でしょう。そんな時あなたは勝手にそのいつもかかっているかかりつけのお医者さんにかかってはいけないのです。

そんなバカな!と言われてもこれは国で決められている制度です。 これは患者さん本人だけじゃなく患者さんの家族が代わりに薬を取りに行くこともできません。 もちろんこれはあくまで原則でやむを得ない場合であれば当然受診は可能です。そんな電話を受けたとき、大まかに分けるとケースとしては2つで、自院がDPC病院の場合、当院に入院中の患者が他の医療機関に受診をする(あるいはした)ケース。

もう1つは、ほかのDPC病院に入院をしている患者が当院の外来に受診をしに来るケース。DPC病棟に入院をしている患者がなんらかの事情があって外来診療を他院にておこなった場合、その受診をしたクリニックなり病院は外来診療費を保険請求ができません。ですので、相手方の病院に自費にて請求をすることになりますがこれが病院としてはをした何ヶ月も後にレセプトと呼ばれる請求書が戻ってくる為状況の確認ができないことも多く、結構面倒臭いんです。

もともと他院への受診を予定していた患者であればスムーズに処理が進むのですが、そうでないケースもままあるものです。そうすると、返戻がレセプト時期の忙しい最中に戻ってきて相手の病院に電話をかけたりするわけです。その手間の面倒なことと言ったら!!また、出来高病棟(たとえば精神科病棟)に入院している患者が他院に受診した場合は入院料が減算となります。

どうすればよいのか(・・?

このような制度の元では他院にて投薬があれば病院が持ち出しになってしまいますから、当然入院を案内する際にも他院への外来受診は制限される旨の説明をしているでしょう。

とりあえず面倒くさいな、という思いを吐き出すためにこの記事を書いてしまいました笑

この手のトピックスは掘り下げてみるといろいろな国の意図があらわになるとおもいますので、診療報酬の改定があったり、制度の変更があった場合には記事の更新・追記そして新規掲載をしていきたいと思います。

 

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